2017夏 スバルレヴォーグ&WRX S4 からはじまる アイサイトは次のステージへ!
6月20日に株式会社スバルのホームページ上で、今夏にレヴォーグとWRX-S4 WRX-Sti がビッグマイナーチェンジすることが発表されました。
このビッグマイナーチェンジ(BMC)により年改符号がD型となります。
レヴォーグとS4に関して言えば、下の写真のとおり、若干のフロントフェイス周りデザインが変更された点と、ホイールデザインが変わった以外、外観上の変更点はほとんどありません。
内装は、ようやく8インチナビに対応した点と、リヤシートの分割方式が変わった点、それから、加飾パネルの仕様変更が入りました。
それから、マルチファンクションディスプレイ(ダッシュボード中央に配置されたモニター)のサイズと、メニューが変わりました。
メカ的な部分では、突き上げが激しかった足回りがちょっとマイルドになるようです。(まだ試乗していないのでなんとも言えませんが)
いずれも、そう大きな変更ではありません。
2017年のビッグマイナーチェンジの目玉は、外観や内装ではなく、なんと言ってもアイサイトの機能拡張です。
今回は、アイサイトの機能拡張について詳しく紹介します。
アイサイトの仕様展開
2017BMCのD型より、アイサイトVer3が標準装備となりました。
また、このD型からはアイサイト基本機能が拡張され、後退時自動ブレーキと、追従クルーズ&ステアリングアシストの進化版であるツーリングアシストが装備されました。
さらに、5万円をプラスすると、C型モデルまでは「アドバンストセーフティパッケージ」という名前で設定されていた リヤビークルディテクションとハイビームアシストが追加されます。
さらにさらに、もう7万円をプラスすると、視界アシストセット(サイドビューモニタ・フロントビューモニタ・スマートリヤビューカメラ)が追加されます。
次項から、新規搭載された拡張機能について紹介します。
後退時自動ブレーキ
「アイサイトって、バックで利かないの?」という、多くのお客様かの要望にお応えするシステムが実装されました。
こちらは、アイサイトの基本機能として、追加料金なしで装備されます。
スバルから提供されている資料写真を見ると、リヤバンパー表面にセンサーが追加されています。
バンパー表面に設置されていることから、恐らくは超音波センサーです。
超音波センサーは近接距離を計測するのに適したセンサーと言われています。
C型までのレヴォーグではディーラーOPとして用意されていたディスプレイコーナーセンサーと同じ仕組みかと思われます。
ということは、センサー位置よりも低い位置にある縁石や、庭石などには反応しません。同じくバンパーの高さ以上の場所に突き出たカンバンなどにも反応しません。
前進方向に対する制御は、アイサイトカメラからの情報を元に行っているので、カメラ視界に入るものが制御対象となります。
対する、新機能の「後退時自動ブレーキ」は、超音波センサーの情報を元に制御されます。つまりセンサーに近接したものがあるときのみ制御が働きます。
同じプリクラッシュブレーキでも、前進方向と後退方向で制御範囲が変わります。この点は注意が必要です。
一方、C型までのレヴォーグにも搭載されている、リヤビークルディテクションは、独コンチネンタル社が各社に販売しているシステムで、一定距離以上で動いている物体を感知するシステムです。24GHzのレーダーを用います。レーダーの設置場所はバンパー表面でなくてよく、レヴォーグの場合はリヤバンパーの奥、車体側に設置されます。
つまり、セイフティプラス[1](旧アドバンストセーフティパッケージ)またはセイフティプラス[2]を選んだ場合、後退時自動ブレーキ用の超音波センサーがバンパー上に4つ、コンチネンタル社の死角検出用24GHzセンサーがバンパー奥に2つ、合計6つのセンサーが車体のリヤ周りに搭載されるということになります。
後退時自動ブレーキ | リヤビークルディテクション | |
---|---|---|
役割 | 車両バック時に、障害物を検知すると、警告音のあと自動ブレーキがかかる | 1)自車の後方左右レーンに車などの動体がいるとミラーの中でランプが光る 2)バック進行時、クルマや人などの動体を検知すると警告音が鳴る |
センサー | 超音波センサー バンパー上に4つ設置 | 24GHzレーダー バンパー奥車体側に2つ |
システム開発元 | 不明 | 独コンチネンタル社 |
OP料金 | 無料(アイサイトの基本機能に含まれる) | セイフティプラス[1]の場合5万円程度 (ハイビームアシスト分も含まれる) |
ツーリングアシスト
C型までの呼び名で、「全車速追従機能付きオートクルーズ」と、「アクティブレーンキープ」だった機能が、D型から「ツーリングアシスト」と名前を変えて尚且つ機能が拡張されました。
こちらもアイサイトの基本機能として、追加料金なしで実装されます。
セット車速上限が拡大
C型までは、作動上限100km/h(実際に設定できる速度は114km/h)でしたが、この上限があがるとのことです。
ただ、今のところ上限速度が具体的に何km/hなのかというアナウンスはありません。
新東名の上限速度に合わせくるのではないかと思われます。
アクティブレーンキープの下限速度が拡大
C型までは、アクティブレーンキープ(ステアリングアシスト)の作動下限は60km/hでした。
今回はこの下限が撤廃され、0km/hからアクティブレーンキープ(ステアリングアシスト)が作動します。
渋滞時にも、車両を車線の中央にあるように制御してくれるので、今まで以上にストレスなく運転できます。
アクティブレーンキープの下限速度が拡大
C型までと、D型からの作動範囲の違いを下表にまとめます。
C型まで | D型から | |
---|---|---|
全車速追従機能つきオートクルーズ | 0~100(114)km/h | 0~???(???)km/h 正式アナウンス未だなし。上限120km/hか? |
アクティブレーンキープ(車線中央維持) | 60~100(114)km/h | 0~???(???)km/h 正式アナウンス未だなし。上限120km/hか? |
作動イメージ
フロントビューモニター
アイサイトセイフティプラス[2]に搭載された新機能です。
パナソニック・カロッツェリア・ケンウッドなどなどの上位機種にオプションで用意されているフロントカメラが、ライン装着されます。
画像は、ナビ上ではなく、ナビの上側、ダッシュボードの上部中央に設置された「マルチファンクションディスプレイ」に映ります。
また、C型までのレヴォーグでは「アドバンストセーフティパッケージ」の1機能として搭載されていた「サイドビューモニター」も健在です。
サイドカメラは相変わらず左サイドミラー下側に設置され、設置場所の移動はないようです。
「マルチファンクションディスプレイ」を7:3程度に分け合って、フロントカメラとサイドビューカメラの画像を映します。
スマートリヤビューカメラ
こちらもアイサイトセイフティプラス[2]に搭載された新機能です。
ルームミラーを、ミラーとバックゲートに設置されたカメラからの画像に切り替え可能なルームミラーが実装されます。
以前よりカー用品などで売られていた商品ですが、アイサイトの制約(あとから被せる式となるためミラーサイズが大きくてミラーの影がアイサイトのカメラに映りこむ可能性がある)があり、取付けができませんでした。
今回はメーカー装着のため、アイサイトの制約はクリアしています。
アイサイトセイフティプラスをつけるべきか
アイサイトセイフティプラス[1]は、「リヤビークルディテクション」と「ハイビームアシスト」がセットで5万円程度加算されます。
アイサイトセイフティプラス[2]は、アイサイトセイフティプラス[1]に加えて、「フロントビューカメラ」「サイドビューカメラ」「スマートリヤビューミラー」がついてベース価格に対して12万円程度加算となります。アイサイトセイフティプラス[1]との価格差は7万円なので、その分が3つのカメラ類のお値段といえます。
ちなみに、パイオニアのサイバーナビなどに取り付けるフロントカメラが定価¥21,000- 取り付け工賃が¥20,000-程度と考えた場合 小計¥40,000-程度
インプレッサにディーラーOPで用意されているサイドビューカメラが取付け費込み、定価¥48,492-
カー用品店でみかけるスマートリヤビューカメラがおおよそ¥14,000-
これらを後付けしようとすると、合計で10万円程度必要となります。
もともとカメラ類をつけようと思っていた場合はかなりのお買い得となります。
カメラ類がさほど必要でない場合は、アイサイトセイフティプラス[1]はともかくとして、アイサイトセイフティプラス[2]は過剰装備なのかもしれません。
ひろもの試乗車は9月ごろに稼動予定です
広石モータースでは、アイサイトセイフティプラス[2]が搭載された レヴォーグ1.6 STIを試乗車として発注しました。
予約開始日に発注しましたが、どうやら9月ごろのデリバリーになるそうです。
試乗車が稼動しましたら、またブログ上でお知らせします。