2016 新型インプレッサ(GT/GK系)のナビに関するあれこれ

インプレッサに関してよくいただくご質問に、ナビに関するものがいくつかあります。
今回は、新型インプレッサ(GT・GK系)のナビについてまとめます。

大丈夫! 取付けできます!

2017年1月現在、スバル純正で用意されているナビは、以下の5種類です。

パナソニック   8インチビルトインナビ(スバル専用設計)
カロッツエェリア サイバーナビ(7インチ)
ダイアトーン   サウンドナビ(7インチ)
ケンウッド    彩速ナビ(7インチ)
カロッツェリア  楽ナビ(7インチ)

いずれもシリーズの上位機種がラインナップされています。
上位機種なので、フルセグのテレビが見られたり、ミュージックサーバー機能があったりと、装備満載です。
しかしながら、そこまでの装備が不要という方もいらっしゃるかもしれません。
そんな方もご安心ください。中級機種(7インチナビに限る)ももちろん搭載可能です。

また、アルパイン系、イクリプス系、クラリオン系などなどの他機種をお使いになりたい方もいらっしゃるかと思われます。
これらのナビも、もちろん搭載可能です。(7インチナビに限る)

ただし、ステアリングリモコン(車両に標準装備)の作動は注意が必要です。
搭載希望の機種の「リモコン規格」を必ずご確認ください。
「SUBARU2」という規格に対応していれば、動作します。

ナビを上方にもってくると見やすそうなのですが……

残念ながら、入替えできません

インプレッサのナビ取付け部を見ていくと、ナビの裏側に鉄パイプが通っているのがわかります。
この鉄パイプはリーンホースメント(ビーム)と呼ばれていて、車両の剛性をつかさどる非常に重要な部品です。

写真中央に見える、銀色の鉄パイプがリーンホースメント(ビーム)です

このリーンホースメント(ビーム)があるため、ナノイー(またはポケット)とナビの位置を入替えることができません。
リーンホースメント(ビーム)が邪魔をして、ナビの本体が入りきれないのです。

GT・GK系のナビ取付け部。
側面からみると上部にナビを入れようとしたとき、リーンホースメント(ビーム)が邪魔しているのがわかります。

(今のところ)取付けできません

8インチナビは、下の写真のような形をしています。

市販8インチナビは、おおむねこの写真のような作りです。
7インチナビと共通の本体筐体が、モニターの上辺に合わせて配置されています。

このような形状の8インチナビを、GT・GK系インプレッサに取付けようとすると、ナビパネルに収まりません。
通常、8インチナビを取り付ける場合、ナビパネルのモニター穴部をカットして広げていきます。
同じような方法で取り付けようとすると、オーディオパネルが車両本体にはまる爪部が切り取られてしまいます。
このため、単純にパネルの穴を広げることができません。

オーディオパネルに8インチナビを重ねた図。
パネルの取付け爪を追い込んでいるのがわかる。

では、どうして純正に8インチナビが用意されているの?

それは専用設計だからです

純正の8インチナビ
一見すると本体が上側に設置されてそうですが……

よく見ると、本体とモニターがうまい具合にオフセットされいる

このように、市販8インチナビの取り付けは難しいわけです。

余談ですが、インプレッサの新型車勉強会で、メーカーの用品開発を担当さなさってる方に、「なぜ市販の8インチに対応させなかったのか」と伺ったことがあります。
理由は幾つかあるそうです。
勉強会時に弊社スタッフがぶつけた質問と回答を一部ご紹介します。

Q1 ナノイーとナビの位置関係を上下逆転しないのはなぜですか。また、市販の8インチナビに対応させなかったのはなぜですか。
A1 ナビサイズよりも、車両剛性を優先させたため。

Q2 なるほど、確かに新型インプレッサの剛性はかなりあがってコーナリング性能などなど素晴らしく向上しております。
   その大きな一因にリーンホースメントがあると理解できます。
   けれども、モニター部のみが大きい8インチナビの取り付けに関しては、いかようにも回避可能であったと思うのですが?
A2 インプレッサを含めた同一シャシーのクルマ(XV・フォレスターなど)は北米市場での売れ行きが大部分を占める。
   北米で8インチナビの需要は少ない。日本市場のみのために開発は行えない。

Q3 日本のお客様よりも、北米を優先させたということですね。
A3 そういうわけではない。
   8インチナビを求める日本ユーザーに向けて、専用設計の8インチナビを用意した。

Q4 ところで、以前の(旧インプレッサなど)ハンドルリモコンに比べて、地図の拡大・縮小ボタンなどが消えて、機能が少なくなっているのですが。これはなぜでしょう。
A4 北米ユーザーより、ボタンが小さすぎて押せないとのクレームが寄せられた。
   このため、ボタン数を減らし、一つのボタンを大きくとるようにした。結果として機能が減った。

以上が商品説明会時の用品設計部門からのお答えです。
これらのQ&Aからわかることは、メーカー側が市販の8インチナビに対応させる何かを作ってくることはないようだ。ということでしょうか。
しかし、スバル側が対応してくれないからといって、諦めるのも悲しいことです。

ここで期待しているのは、ナビメーカー側から提供される、取付けキットです。

今回のインプレッサから、ダッシュボードが変わりましたが、今後、XV・フォレスター・レヴォーグと、同一形状の車種が増えていくものと予想されます。
そうなっていくると、ナビの製造元からスバル車専用8インチナビパネルが発売されることでしょう。

イクリプスがトヨタ車向けに発売したナビパネル
取付け爪が追い込まれる問題を画面を前に出すことで解消している

このようなパネルがあれば、GT/GK系のインプレッサにも、8インチナビの取付けが可能となります。
心から発売が待たれます

市販のナビにも対応します。

バック補助線がハンドルの動きに連動するバックカメラ

GT・GK系から純正対応となったハンドル連動補助線つきのバックカメラ。
もちろん、市販のナビにも対応します。
純正バックカメラ(¥23,760)をお買い求めの上、用品接続ボックス(¥18,360)をご購入ください。

申し訳ございません。正直、微妙な気がしています(個人の感想)

新型インプレッサ(GT・GK系)から、OPカタログでは「ナノイー発生器」がいち押しされています。
弊社の試乗車にも、さっそく搭載しております。
けれども、弊社スタッフが鈍感なのかもしれませんが、その効果は実感できていません。

ちなみにスバル純正の「ナノイー発生器」の構造をみていると、空気を吸う機能はありません。また、発生したナノイーを送り出すためのファンのようなものも見当たりません。
たとえば、「カップ型のプラズマクラスター」などですと、空気を吸って吐くファンが搭載され、途中にフィルターが存在します。
けれども「ナノイー発生器」は、吸いもしないし吐きもしないので、当然フィルターもありません。
このことから、一般的な空気清浄機(フィルターを通すことでホコリや花粉を取り除くタイプ)の機能はないものと思われます。
空気清浄機能をお求めの方は、車体側に花粉対応のエアコンフィルターを取り付けると効果的かと思われます。