クルマの警告灯って?
クルマが自分の不調を訴えるためのランプです
わたしたちの身体の場合、どこかに不調があると、お腹が痛かったり、頭痛を覚えたりと、なにかしらの症状で不調を訴えてきます。
身体の各部位に発生した不調が、神経により伝達され、脳で知覚されるという仕組みです。
対して、クルマには五感がないので、代わりに警告灯で不調をお知らせしています。
人間の神経には遠く及びませんが、近年のクルマにはたくさんのセンサーが設けられ、常にクルマの状態を監視しています。
センサーの計測値は電気信号としてコンピューターに運ばれます。
コンピュータはセンサーの計測値から、次に噴く燃料の量を決めたり、燃料に点火する時期を決めたりして、制御の仕事をしています。
このセンサーの計測値が「異常」であった場合に、コンピューターは警告灯を光らせ、故障をヒトに伝える仕組みになっています。
ちなみに、2015年に製造されたクルマの一台あたりのセンサー数は、排気量1.5L~2.5Lのクルマで平均74個、2.5L以上のクルマで平均116個とのことです。(大同特殊鉱 技術資料より)
センサー数は、今後、自動ブレーキの普及や、自動運転の登場で、さらに増えるといわれています。
警告灯の意味
緊急度高:可及的速やかに整備工場に連絡
緊急度中:取扱説明書を確認の上、必要に応じて整備工場に連絡
放置して大丈夫?
そもそも放置は危険ですが、平成29年2月からは車検が通りません
上記、「緊急度高」の項目は放置すると事故や火災に繋がる恐れがあります。
例えば、オイルプレッシャー警告灯が点灯した場合、センサーは、エンジンの回転中にオイル油圧が低下していることを感知しています。
オイルの油圧低下の原因はいくつか考えられますが、とにもかくにも、エンジンの主要部品を潤滑できなくなっていると疑われる状態が問題です。
そのまま走り続けると、エンジンが焼きつく可能性が非常に高い点灯なのです。
このように「緊急度高」のランプは放置せず、速やかに修理工場に連絡してください。
また、平成29年2月1日より、警告灯が点灯・点滅している状態では車検が通らなくなりました。
コンピューター診断
警告灯の点灯は、クルマの各部に配置されたセンサーのエラーアンサーバックです。
エラーアンサーの理由にはいくつかのパターンがあります。
1)センサーが異常値を検出した
2)センサー自体が壊れた
3)センサーへの信号線が断線した
などなどです。
実際の修理には、どこのセンサーからのエラーアンサーバックなのか、また上記のどれが該当するのかを調べていく必要があります。
ここで、必要になってくるのがスキャンツールです。
スキャンツールは、クルマのコンピューターの中身を読み取ったり、時には書き換えたりすることができる機械です。
このツールを使って、故障の詳細を確認し、修理の方針を立てていきます。
広石モータースでは、歴代のスバルスキャンツール(スバルセレクトモニター=SSM)を所有しております。
セレクトモニタⅢ以降で、車両コンピューターの書き換えができるようになってから、「スキャンデータ」のほかに「対策プログラム」や「車両設定変更プログラム」が配信されるようになりました。
配信頻度はほぼ毎月です。しかもメーカーから無料配布されるわけではなく月極で料金がかかります。その月極代金はわりと高価です。
セレクトモニタⅡ以前は対応車種が発売になったタイミングでカセットを一本のみ購入すればよかったのですが、カセット式以降の車種はデータを随時更新しなければなりません。
このためディーラーや修理工場は、かなりの経費をかけて配信データを購入しています。
診断料金
上で書きましたように、スキャンツールの維持にはかなりのお金がかかります。
このため近年ではスキャンツールによる車両診断は有料となっております。
どうかご理解いただきますようお願い申し上げます。
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